流行りの国際系中高一貫校について

本年度中学受験も無事終了となったお子様方も多いかと思います。

お子様も、ご家族様も、大変お疲れの事でしょう。是非ごゆっくりお休み下さいませ。

 

 さて、今後中学受験をお考えの皆様にご参考になればと思い、以下一例を記したいと思います。非常に多い質問の例についてです。

Q:最近増えている国際系中高一貫校が魅力的に見えて仕方が無いのですが…。夫は伝統的な進学校受験を望んでいて、家族内で意見がまとまりません。

A:生まれてから小学校卒業までアメリカで育ったB君は、母語が英語です。日本語は不得意でした。中学入学と同時に帰国したB君は国際中学校に入学。ところがB君は数学がとても得意なのに、国際中学校の数学は分数計算程度。仕方なく日本の進学塾で数学だけを学習する事にしました。ところが、あまりに日本の数学の進度が速く、B君は落ち込んでしまいました。日本語も得意ではないし、数学も全く歯が立たず。更に自分は何者なんだろうという「アイデンティティ・クライシス」に陥ってしまいます。

 B君とご家族は色々話し合い、高校は日本の進学校を受験する事にしました。何故ならB君の夢は医者になる事だったからです。そして自分は、英語は出来るが、日本人であるという結論に至り、日本語を習得したいことや、日本の国立の医学部がとても安い事を知った事も大きな理由でした。

 目標が定まったB君は猛勉強を開始。見事日本の高校に合格。部活はサッカーで、友達たちに交じって日本語も上達しました。更に、何と国立医学部に現役で見事合格!しかも、一般入試でした。素晴らしいです!しっかりと目標を定め、毎日夜は20時に就寝し、早朝3時に起きて勉強をした甲斐がありました。

 国際系の学校の利点は英語が話せるようになる事です。ところが突貫工事的に外国人講師を雇用しているケースが多く、その外国人講師の方々のスキルやレベルは不明です。母国で教職を取っているか否かもわかりません。

しかも講師によっては、アカデミックな英語が全く身に付かず、フランクな会話だけが見に就くケースもあります。

 昨今は海外で働きたいと言う人も増えておりますが、NOスキルの日本人が「英語が出来ます!」だけで良い職に結びつく事はありません。次回は海外で単純作業を繰り返した結果、大変な事になったA子さんの例も交えて、外国語習得の真の姿をお書きする予定です。

 中学受験は、人生の大きな選択となります。弊社では様々なケースを踏まえて今後もご相談に乗って参る所存です。 

 高畠圭子

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