皆様、こんにちは。中学受験コンサルタントの高畠圭子でございます。
昨今、港区の区立中学3年生の修学旅行の行き先がシンガポールになったという話で世間がにぎわっているようですね。
私は子どもたちの海外経験について基本的に大賛成です。
ただ、港区議会で決定される前に保護者の方に連絡が行っていたことなど、もう少し事前に説明があってもよかったのではないかなとは思います。
今回はそんな港区の海外派遣制度についてお伝えいたします。
港区では以前より、国際理解教育の一環として各小中学校の代表児童・生徒による派遣団を編成し、毎年夏休みに海外へ派遣しています。
小学生では、6年生で1クラスにつき1人の児童が選ばれ、オーストラリアに8日間ほど滞在します。
現地ではホテル滞在もしますが、数日間は現地のご家庭にホームステイをしてそこからランチをもって学校へ行き、現地の子どもたちと国際交流を図ります。
この海外派遣制度は毎年とても人気があり、海外派遣を希望している子と同じクラスにならないことを切に願っている親御さんもいらっしゃるほどです。
そしてこの制度、6年生の夏休みの開催なのです。
6年生の夏休みといえば、中学受験では天王山と呼ばれるほどの非常に大切な時期です。
この時期に一週間以上勉強から離れることのデメリットと、海外での国際交流を図ることで得られるメリットを天秤にかけるのは本当に難しいですね。
さらに派遣の8日間だけでなく、派遣前後に渡航先の気候や文化、国民性などを学んだり、区に報告をするための集まりが数回あります。(2014年度は8回ほどありました)
ほとんど土曜日の午後に開催されるのですが、もちろん塾の授業の時間帯にかぶっていますので参加を希望しない中学受験生もいるようです。
しかし実際は半分以上が中学受験をするお子さんで、この海外派遣がきっかけかどうかわかりませんが、上智や外語大などの語学に力を入れている大学に進む子も多いようです。
また、親御さんとの海外旅行とは違い、区からの海外派遣に参加するというのは中学受験生の中では珍しいと思いますので、願書に記載することで人とは違ったアピールをすることができるかもしれません。
塾を休むことで心配になったり焦ったりしてしまうお子さんにはおすすめしませんが、なんでも吸収できる小学6年生のこの時期に海外へ行くメリットは非常に大きいと思いますので、私はこの海外派遣、おすすめいたします。
なお、保護者が負担する費用は、今回のシンガポール修学旅行と同じく数万円だったと記憶しています。
高畠圭子
“港区の海外派遣について” への2件のフィードバック
私はシンプルに海外旅行の経験になるのは、とてもよいことだと思います
コメントありがとうございます。
私も海外での修学旅行自体には大賛成なので、ちょっと内容を編集しました。